介護報酬の地域加算

介護報酬は「単位」で表され、1単位10円が基本です。ただし、都市によって物価や人件費に違いがあるため、介護・看護職員の地域差を考慮して加算が設定されています。つまり、その単位に「地域区分ごとの上乗せ割合」と「人件費割合」という係数がかけあわせられて、単価が計算されています。いちばん加算額が大きいのは東京23区の「1級地」で、「2級地」「3級地」と順番に「6級地」まで続き「その他」があります。「その他」は1単位=10円の地域です。例えば、「身体介護20分以上30分未満」で計算しますと、「1級地」では1単位が11.26円ですので、「11.26×255単位=2,871円」となり、「その他」地域の「10.00×255単位=2,550円」より321円高くなります。介護サービス料の1割は自己負担となりますから、32円「1級地」は高額になるということです。1単位10円の地域とそうでない地域はありますが、1割負担で利用出来る支給限度額は「単位」によって決められていますので、1割負担で利用できるサービスの量はどの地域でも同じとなります。

1.地域加算による報酬額の計算

例:東京都23区内の事業所が(1級地)が20分以上30分未満の訪問介護のサービスを提供した場合の報酬

報酬額=単位 x 上記の地域加算一覧表の報酬額(11.26)=255単位 x 11.26=2,871円

説明:「地域区分別上乗割合」の表で、東京都23区の事業所は1等地に該当します。

2.地域加算額の根拠

1.サービス種類毎の人件費割合
2.地域区分別割合

上記の例では、訪問介護のサービスが人件費割合70%のサービスで、東京都23区内が1級地の18%の割増となっているため、地域加算の計算は、 人件費割合70%×地域割増18%=0.70x0.18=12.6%になります。 基本は1単位=10円なので地域加算12.6%を上乗せした11.26円(10x0.126=1.26円)が1単位あたりの報酬となります。