今、ネットショップを始めようと考えている方が増えています。コロナ禍によるネットへのシフトが顕著です。ネットショップといえば「物品」を販売するイメージが強いですが、実は「デジタルコンテンツ」の販売も伸び続けています。自分のWebサイトやプラットホーム(販売サイト)に電子データを置き、課金してくれた人だけがダウンロードができる仕組みを利用することで、デジタルコンテンツの販売をするのです。自分の作った「デジタルコンテンツ」を販売したいというクリエイターは多いと思います。本業だけでなく副業としてデジタルコンテンツ販売を行っている人が増えました。今回は、デジタルコンテンツ販売に注視して、その種類やお薦めの販売サイト等をご紹介します。
デジタルコンテンツとは
デジタルコンテンツとは、データの形式で消費者に提供される商品・サービスのことを言います。特徴として、複製できる為、一度作成すればいくらでも同じものを提供できることがあげられますが、不正な複製や利用も容易な為、セキュリテイ対策を講じる必要があります。販売されているデジタルコンテンツには、ノウハウ集のPDFや、電子書籍や音楽、写真や漫画、動画やVR、ゲームやソフトウェアなどのデータが挙げられます。
デジタルコンテンツの種類
デジタルコンテンツには、大きく4つのジャンルがあります。
ノウハウ(情報)の販売
セールスやマーケティング等のノウハウや、金融・投資、勉強法、美容法、健康法、ゴルフの上達法、料理レシピなどあらゆる知識やノウハウが販売されています。所謂、情報商材と呼ばれるもので、アイデア次第で誰でも成功できるチャンスがある為、副業として注目されています。
素材、テンブレートの販売
イラスト、写真、音楽、動画素材やWordPressテンプレート、文書や書式のテンプレート等、多岐にわたります。
ソフトウェア等の販売
ゲームソフトや各種システムソフト等、パソコン・スマホの両方をターゲットとして販売できる為、様々な種類のソフトウェアが販売されています。
音楽、イラスト等の販売
音楽・写真・動画・電子書籍なども販売できます。音楽配信サービスや動画配信サービスなど利用されている方も多いのではないでしょうか?
デジタルコンテンツ販売のメリット・デメリット
メリット
コスト不要で利益率が高い
コンテンツをいくらでも複製できる為、仕入れが発生せず、物販と異なり基本はダウンロード販売の為、配送費用もありません。その為、利益率が非常に高い事がメリットです。
半自動化できる。
デジタルコンテンツ販売は、基本はネットからのダウンロード販売となる為、一度仕組みを作れば半自動化できることが大きなメリットです。
デメリット
売れなければ、労力が無駄となる。
デジタルコンテンツ販売は、売れればコスト不要で利益率が高いというメリットがありますが、売れなければコンテンツ制作に費やしてた時間と労力が無駄となります。
無料コンテンツと競合の可能性がある。
例えば、写真やイラスト素材、WordPtessテンプレートなど、無料で提供するサイトも多く、有料で購入した頂けるような価値がないと、売れません。
無断複製・無断利用される恐れがある。
デジタルコンテンツの複製が容易な点はメリットでもありデメリットでもあります。苦労して作ったコンテンツが複製されたり、無断で配布される危険があります。
デジタルコンテンツの販売方法
ダウンロード販売を行うにはプラットフォーム(販売サイト)を利用する方法と、自社サイトに仕組みを構築する方法の2つがあります。
プラットフォームに出品
プラットフォームとは、eコマース、オンラインショップ等のことで、電子データだけ用意すれば、決済システムも顧客の登録情報の管理も備わっていますので、すぐに運営を開始できますが、手数料がかかります。
例:
ECモール(楽天、Amazon等)、ASPカート(BASE、STORES、ココナラ、INFOTOP等)
自社サイトを使う
自社としてのコンテンツを用意して、決済システムとダウンロードできるシステムを構築する必要がありますが、手数料はかかりません。
留意:
システム構築の工数、セキュリティ面を考慮すれば、個人で行なうのであれば、プラットホームを利用するのが最善です。
お薦めのプラットホーム
BASE
香取慎吾さんや小嶋陽菜さんのCMで有名なBASEです。導入実績160万店舗(2021年11月時点)の国内№1の利用者数を誇るネットショプ開業サービスです。
サイトの利用
登録料(初期費用)や月額・年間料金は一切かかりません。つまり、無料でショップ運営を始めることができます。商品が売れたときに手数料を差し引いた金額が振り込まれます。
- 容量
容量は、1KB~1GBまでとなります。 - ファイル形式
アップロード可能なファイル形式についての拡張子の記載はありませんが、BASEのヘルプには、次の記載がありましたので、特に扱えないファイルはないようです。
「デジタルコンテンツ販売App」を使うことで写真データ・テキストデータ・音楽データ等、ファイル形式を問わず様々な種類のデジタルコンテンツを販売することができます。
BASEへの登録方法は、以下のブログを参照下さい。
[sc_blogcard url=”https://gungii.site/base-info”]
開設しているショップは、こちらです。
決済手段
デジタルコンテンツ販売の決済手段は、クレジットカード決済のみです。
注意:
物販の場合は、「クレジット決済」、「コンビニ決済」、「銀行振込決済」「キャリア決済」「PayPal決済」「後払い決済」「AmazonPay」という7つの決済手段を利用できます。
売上の回収
商品の代金を受けとる際は、振込申請を行なう必要があります。
BASEでは、支払われた商品代金を一旦預り、振込申請を受けて口座に振込むこととなっています。
(商品の売上が確定した時)
BASEかんたん決済手数料(3.6%+40円)+サービス利用料(3%)が控除されます。
<計算例>
(振込申請した時)
その際に、振込手数料(250円)+事務手数料(500円)が控除されます。
振込申請をした日から10営業日(土日祝除く)で指定口座に振り込まれます。
例:2021.11.07日振込申請すると、振込予定日は2021.11.19日とメールが届きました。
<計算例>
振込申請できる金額=7,432円の時
STORES
アンジャッシュの児島一哉さんのCMで有名なSTORESです。
サイトの利用
STORESもBASE同様に、フリープランの場合、初期費用0円でネットショップを開設できます。BASEと異なるのは、フリープランの他に月額=2,178円(税込み)のスタンダードプランが用意されていることです。毎月の売り上げが見込めるならば、断然、STORESのスタンダードプランがお薦めです。
注意:
BASEと比較すると、手数料ではSTORESの方がお得です。BASEは6.6%(3.6%+3%)が発生するのに対して、STORESはフリープランでも5%です。
留意:
月額利用料金は、クレジットカードで6ヶ月又は12ヶ月まとめて払うとお得です。
(6ヶ月まとめ払い:11,760円→1,960円/月、12ヶ月まとめ払い:20,904円→1,742円/月)
私の場合、STORESでは2021.04からショップを開設して、2021.04~2021.10月までの販売総額が、6ヶ月分の利用料金(11,760円)を超えていましたので、次の半年(2022.04月まで)も、スタンダードプランを継続して、売れなくなれば、フリープランに変更する予定です。
容量
アップロード可能な容量は1アイテムにつき1GBです。ストア全体での合計容量の制限はありません。
ファイル形式
アップロード可能なファイル形式は以下の通りです。
- ドキュメントファイル(pdf,html,css,txt)
- 画像ファイル(jpeg,png,gif)
- 動画ファイル(mpeg,quicktime,x-msvideo,x-ms-wmv,x-ms-asf,x-sgi-movie)
- 音声ファイル(mp3,x-aiff,x-midi,wav)
- 圧縮ファイル(zip,x-zip,epub)
※画像・電子書籍以外のコンテンツは、スマートフォンではダウンロードできません。
- SRORESでは、デジタルコンテンツの0円販売ができます。無料のサンプルを提供できますので、有料の商品の購入へ利用者を誘導することができます。
- デジタルコンテンツ販売でも、コンビニ決済が利用できます。(BASEにはない)
STORESへの登録方法は、以下のブログを参照下さい。
[sc_blogcard url=”https://gungii.site/stores-info”]
開設しているショップは、こちらです。
決済手段
決済手段は、「クレジット決済」、「コンビニ決済」、「銀行振込決済」、「キャリア決済」、「PayPal決済」、「後払い決済」「楽天ペイ」が利用できます。
留意:コンビニ決済が利用できることは、大きなメリットです。
以下は実際の販売履歴です。クレジットカード、PayPal、コンビニ決済があります。
売上の回収
通常、売上の振込は、振込申請はしなくても、各種手数料を差し引いた入金金額が1万円以上の場合に、月末締めの翌月末払いにて、指定口座に振込まれます。
「入金金額が1万円未満でも振込」を希望する場合は、振込設定の変更を行なうことで、売上1万円未満でも、オーダー発生月の翌月末に振込されます。但し、その場合事務手数料が差し引かれます。
入金金額≧1万円の時
各種手数料を差し引いた入金金額が、1万円以上の場合、月末締めの翌月末払いで、指定口座に振込まれます。
入金金額<1万円の時
各種手数料を差し引いた入金金額が、1万円以上に到達した月の翌月末に、振込まれます
(フリープランの時)
例:販売価格=8,000円の時、8,000-(8,000×0.05)-275=7,250
(スタンダードプランの時)
例:販売価格=8,000円の時、8,000-(8,000×0.036)-275=7,437
注意:
「入金金額が1万円未満でも振込」を希望した場合は、事務手数料275円が差し引かれます。
・決済手数料(フリープラン5%・スタンダードプラン3.6%)
・振込手数料275円
・事務手数料275円
<計算例>
スタンダードプランで、「入金金額が1万円未満でも振込」を希望した例です。
インフォトップ
infotopは、デジタルコンテンツの中でも情報商材を専門に扱うASP最大手です。
サイトの利用
販売者として登録することで、デジタルコンテンツを販売することができます。
但し、販売する際には以下の審査があります。私の場合はzoomでの面談がありました。
- 販売者の審査(身分証明、所在地確認等)
- 商品(商品の内容)
- 商品ページと特定商取引法の表記の確認
容量
アップロード可能な容量は、原則30MB以内です。
注意:
ASPを介して商品をアフィリエイト(紹介)する際に、アフィリエイター(紹介者)からの特典として購入者にプレゼントを渡すことができます。1つの商品につき付与できる特典は最大5個まで、購入者はそのうちの1つを選択する事ができます。特典としてアップロードできるファイルサイズは20MBまでです
ファイル形式
アップロード可能なファイル形式は以下の通りです。
- ドキュメントファイル(xls,doc,pdf,ppt,txt)
- 画像ファイル(jpeg,jpg,png,gif)
- 動画ファイル(mpeg,mpg,mpe,mov,avi)
- 音声ファイル(mp3,wav)
- その他のファイル(htm,html)
- 圧縮ファイル(zip,lzh)
最大の特徴は、自分の商品をアフィリエイターが紹介してくれることです。アフィリエイター経由で売れた時に紹介料(販売価格の何%等)を払うという仕組みです。
インフォトップへの登録方法は、以下のブログを参照下さい。
[sc_blogcard url=”https://gungii.site/infotop-info”]
決済手段
決済手段は、「クレジット決済」、「コンビニ決済」、「銀行振込決済」、「ビットキャッシュ決済」、「代金引換決済」、「ちょコムeマネー決済」が利用できます。
売上の回収
クレジットカード決済の場合、1決済につき販売額の8.3%+トランザクション手数料96円+消費税
※決済手段によって手数料等は異なりますので、ご確認下さい。
ココナラ
ココナラ(coconala)とは、知識・スキル・経験などを商品サービスとして出品・購入できる日本最大のスキルマーケットのことです。
サイトの利用
ココナラで扱う商品・サービスは、基本は購入者の要望を聞いて、要望に応えた商品・サービスを提供しますので、完成品を提供するBASEやSTORES、インフォトップとは少し異なり、商品やサービスに対してオプション(カスタマイズ要求)を付けることができます。従って、商品・サービスの購入までには、購入者とのやりとり(例えば見積りや納期、オプションの要件等)があります。
容量
アップロード可能な容量は、100MB以内です。最大5つまでファイルをアップロードでき、その合計容量が100MBまでとなります。
ファイル形式
アップロード可能なファイル形式は以下の通りです。
- ドキュメントファイル(excel,word,pdf,powerpoint,txt)
- 画像ファイル(jpeg,png,gif,bmp)
- 動画ファイル(mpeg,mp4,mov)
- 音声ファイル(mp3,wav)
- その他のファイル(ai,psd,eps)
- 圧縮ファイル(zip)
スキルを販売、購入するときの代金決済は、全てココナラが行ってくれるので、「代金が回収できない」「商品が送られてこない」といったトラブルもなく、安心して取引ができます。
ココナラへの登録方法は、以下のブログを参照下さい。
[sc_blogcard url=”https://gungii.site/coco-info”]
決済手段
決済手段は、「クレジット決済(VISA,Mastercard,JCB,AMEX)」、「キャリア決済」、「コンビニ決済」、「銀行振込決済」、「ビットキャッシュ決済(ココナラコインの購入)」、「ココナラコイン」、「請求書払いPaid(法人アカウントのみ)」が利用できます。
※キャリア決済は、NTTドコモ、au、ソフトバンクとなります。
<安心・安全決済>
ココナラでは、サービスを申し込む際、事前に購入代金を決済していただき、サービス提供が完了するまで、ココナラで代金を預かっています。そのため、サービスを提供したのに代金を受け取れないことや、サービスがキャンセルになったのに返金されないといった問題は発生しませんので安心です。
売上の回収
商品の代金を受けとる際は、取引完了後、振込申請を行なう必要があります。
受取可能な売上残高が161円以上となった段階で、ご指定の銀行口座に振込申請が可能です。
- 1〜15日 23:59 までに振込申請した場合は同月の20日中に振込
- 16〜月末23:59 までに振込申請した場合は翌月の5日中に振込
※土日祝の場合は翌営業日中
販売価格から手数料(22%)を控除した額が振り込まれます。
※20%の手数料率に対して10%の消費税がかかります。
<計算例>
販売価格=125,000円の時
振込金額=販売価格-{販売価格×0.2(手数料率)×1.1(消費税)}
つまり、125,000-(125,000×0.2×1.1)=97,500
注意:
売上金額が3,000円未満の場合は振込手数料の160円が差し引かれます。3,000円以上の場合は振込手数料が無料です。
まとめ
ネットショップのプラットホームを4つご紹介しました。BASEとSTORESは、同じ種類の物販がメインのネットショップですが、デジタルコンテンツの販売もできます。但し、デジタルコンテンツの中でも情報商材についてはBASEもSTORESも原則、禁止しています。
INFOTOPは、デジタルコンテンツの中でも情報商材を専門に扱うASPです。
ココナラは、知識・スキル・経験などを商品サービスとして出品できますので、デジタルコンテンツの販売ができます。が、BASEやSTORESが完成品を扱うのに対して、ココナラは顧客の要望を聞いてコンテンツを制作するという色合いが強いです。
デジタルコンテンツのジャンルでまとめますと以下のようになります。
デジタルコンテンツの内容によって、どこに出品するのかを選びましょう。
コメント